ええ、つい先ほどに。
[呼びました? と出て来た学長に、さらり、と返す。
その登場による、ダーヴィッドの様子には、面白そうに真紅を細める。
ちなみに、学長の態度にペースを乱される、という事は、ない。
まだ人だった頃、学生時代はともかくとして。
紡がれる歌に添い、紡がれる呪。
飛び出した黒が白へと変遷し、飛び去るのを見送ると、学長の言葉に頷いた]
では、あちらの始末はお任せいたします。
[丁寧な一礼と共にこう言って、学長が消えるのを見送り、それから]
さて、んじゃラヴィ、王都へ繋ぎを……。
[繋ぎを取ってくれ、と。
言いかけるのと、上空に黒い光が弾けるのは、どちらが先だったか。
それが、次元魔法を利用した空間転移である……と、気づけた者は限られただろうが]