そうだね。
なら、貸してもらえると助かるかな。
[人狼伝承の本を貸してくれるというアーベルと
持ち主であるウェンデルに頷き、礼を言う]
出来れば、セネットさんが今知っている話をざっと
教えてくれると、尚、ありがたいけどね。
[人狼が己を退治する方法を模索する時間など
与えてくれるとは到底思えず、時間が惜しいということもあり。神学生の彼なら、文献には載っていない口伝を知っているかも知れないという考えもあった]
――……狂人?
[ふと、ブリジットが口にした単語が耳を打ち、小さく瞬いた]