人狼物語 ─幻夢─

4 赤き雨降る崖の上で


書生 ハーヴェイ

人を傷付ける武器が其処に在るのに、気にしない?
疑われるから、ではない。自分に危害が及ぶかもしれないからだ。

[ 話に成らないと、然う云いたげに肩を竦めて云えば、]

人を疑いたくないから、信じたいから、ですか。
俺には出来ない考え方です。其れだけの話。

[次ぐ問い掛けにも動じる様子は一切見せずに、淡々と声を紡ぐ。]

……ええ、ルーサー神父がいらっしゃらない。
そして、貴女が『聖書』をお持ちだ。

[ 少女を見詰める双瞳は何処か冷え、感情を感じさせない。]

態々、「死んだなったのか」――然う尋ねる事は、無粋かと。

(171) 2007/02/16(Fri) 00:11:14

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