─ 三階廊下 ─
[ダーヴィッドに問われ>>114、ゆっくりと瞬きをした。
縫合した場所に触れていた爪をおろし、]
痛む、方が健常に近いのだろう。
──痛みが減った。
私は比較的進行が遅い方だと思っていたが、
進行速度は一定では無いのだろうな。
今此処にいる者達が。
統率すべき、されるべき集団かは、疑問だが、
パニックや自滅は避けなければ。
[立場は、そう……誰かが口にした言葉。実験体のモルモットのような──監視され、選択肢を狭められた立場は同じ。頷いて、傷口にはもう触れないと、首を横に振り、心配顔のダーヴィッドに、]
そんな顔ばかりしてると、禿げるぞ。