― 浜 ―
はい、今度は食事でもしながら、ゆっくり。
お会いできて嬉しかったです。
ありがとうござました。
[治療を終え、老人を家まで送るというゼルギウス>>138に、
慌てて自分が送ろうと、申し出たけれど。
補充したいものがあるとの言葉に頷き。
謝罪には、それこそ謝ることではないと、首を横に振った]
……あ。
僕の方が、少しだけ高かった、かな…。
[老人に、怪我と船の労いと、
早く治るようにと祈り混じりの言葉を掛けて。
二人の背が遠ざかるのを見送りながら、
ふと、立ち上がった際のゼルギウスの視線の位置が
やや低めだった気がしたのを思い出す。
父も兄も大柄だったから、自分もどちらかと言えば高い方だが。
何処となく残念なような、奇妙な気持ちで二人を見送る]