― 広間 ―…嘘。[淡く、けれど確かに、惑いの色>>161が見えたから。その揺らぎを見逃したくなくて、言葉は少し強くも成っただろう。]今のライさん、何時ものライさんじゃないよ…。[幻燈歌の再現。こんな状況で、何を言っているのだろうと思われるだろうか。けれど目の前に在る、彼の手を染める位なら。握り締める胸元に力が籠る。]好きだ、って言ってたピアノを弾く指でしょう?染めないで、……お願い。