─ 三階・展望室 ─…キリルさん。[横たえた「彼」の名を呼んで、その頬を伝う筋を指で拭う。彼が最期、自分に何を伝えたかった>>11のかは解らないけれど]……あなたは。本当に、「キリル」さんだったんですか?[胸の内、疑問が浮かんだのは。「アレクセイ」として生きてきた自分と「キリル」が重なって見えた為。答えが返らぬと解りきった問いに、意味など無かったかもしれないけれど。彼の傍ら、右肩に突き立てられたナイフを置いて、この場を後にした]─ →エントランス ─