―村の通り―
[気まずそうにする姿にはやや苦笑を浮かべていたかもしれない]
知らない仲でもないし、遠慮するほどの仲でもないつもりだけどね。僕は。
[近しい存在だからこそ、彼女が落ち込んでいた時も、この村に越したばかりの時もいつでも自然と力になっていた。
一種の家族に対するものに近いようで遠い、どこか微妙な感情がそこにはあった。
だからこそ、それをさして苦痛とも迷惑とも思っていないことは事実だった]
じゃあお礼はしっかりもらうから持って行くよ。
[見上げるゲルダに笑いかけながら、オトフリートととはそこで分かれて二人で家路へと*向かった*]