[そんな使い方をして長くもつはずがない。結晶となろうとしていたものは、制御者からの力を失い氷雪に巻き込まれるが。嵐を掻い潜り飛んでくる龍に気付ける余裕は皆無]……きゅう。[魔力放出に集中しきっていれば当然身体は無防備。的確な位置に振り下ろされた尻尾によって脳内に星が散った。もう一体の龍に取り込まれる分もあり、嵐は急速に静まってゆく。最後の雪が消えると同時に、ぺちょ、と前のめりに倒れた]