―宿屋 個室―[暫く眠る夫の顔を見ながら、その顔に白い髪が掛かっていたので、それを払った。]……ごめんなさい。もっと貴方にも気を配らなきゃいけないのに。[深く眠ってしまった為に、おそらく届かないだろうが、それでも呟いて。流石に子の事を考えて寝ずに座り続けることはせずに、常のように夫の隣に潜り込むと、おやすみなさいと囁き、頬を寄せ*目を閉じた。*]