…きゃっ。[見えた白い人影に、悲鳴を慌てて押し殺す。]石に、なっちゃってる……[ちょっと青白い顔で、振り向いた。それでもそーっと、その部屋へ。真っ白な石膏像のようになった中年女性だろうか。壁のひびわれから出てきた蔦が、白い石の肌に巻きついている。]辛かったね。…おばちゃんも、治りたかったのね。[祈るように膝を付いて手を組む姿。頬に触れて目を閉じた。]