[相手が何を納得しているのか、などは意識の外。
足払いを放った後、ロッドを返して打ち込もうとした縦の一閃は、相手が跳躍した事で空振りとなる]
針だの何だの、いきなり投げつけてくる『レディ』がいるかよっての!
[突っ込みを入れつつ体勢を整え、投げつけられた鋏をロッドで打ち払い]
……っでえ、マジっ!?
[その後の降下に、青の目を見開く。
とっさに横に飛び退いて避けるが、切っ先は右の肩を僅かに掠める。
頭の上にしがみついたままの小猿が、警告するような声を上げた]
大したこと……ねぇよっ!
[それにこう返しつつ、後ろへと飛び退いて距離を開ける。
常盤緑のマフラーが、風に揺れた]