そう、それでいいんです。[それが宿命なのだからと、口にはしない。変えると、そう告げる彼女の行動は、月のいとし子を討つ行為であったから。迫る刃と同時にクロエがこちらに迫るのを確認しながら、浮かべる微笑はそのまま]クロエさんに、神のご加護のあらんことを。[祈りの十字を切る手は、縦に一度、そして横に…その手は右肩ではなく左から…振るった右手は獣のように鋭い爪をもったものだった**]