─ 談話室 ─
[蒼を迎えに離れる前。
お茶を淹れて皆に渡す際、エルザを見るのを避けたのは、半ば無意識。
厨房で別れ際に投げられた笑みと言葉>>179──何も返せなかったそれが、天鵞絨を彷徨わせていた。
抱え込むのが心身に齎す影響などは承知の上。
けれど、向ける先がないのだから仕方ないだろう、と。
そんな言い訳めいた言葉は、内に秘めたまま]
……賄いの方は、一応、俺が務めますが。
手伝っていただけるなら、ありがたく。
[食事の支度について問うレナーテ>>180にこう返す。
イレーネからの申し出>>181には、僅かながら口元を綻ばせて]
ああ、できる範囲でお願いするよ。
[そう告げて、一度談話室を離れて]