─ 黒珊瑚亭 ─ん。悪いけど、ちょっと付き合ってくれ。[頷き>>179に返すのも、いつもの自分が向けるような苦笑。外へ向かいかけて、ちょっと思案した後]ユリ、ちょっと待っててな。ユーディ。悪ぃんだけど、これ預かっててくれるか?部屋に置きに戻るのめんどくてさ。[そう言って、答えも待たず彼女の手の中に収まる程小さな羅針盤を手渡す。精巧な細工は施されているものの古ぼけたそれが祖父の遺品だと説明はせずとも、大事なものと伝わりはするだろう。軽く手を振ると、待たせていたユリアンと伴って外へ向かって]