―宿屋―……。違うよ。僕が、怪我したんじゃないんだ。[抱きついたままで、頭を撫でてくれる彼の声>>176に首を振ります。ごく近い位置の人にしか聞こえないくらい、くぐもった声になりました]……。あのね、エーリィ。三つ編み、上手く結べないんだ。手伝ってもらえない、かな。[僕は未だ、団長さんの死が彼に伝わっている事を知りません。奥さんのいる場所でそれを口にするのも憚られて、できれば場所を移したくて、別の事を言いました]