[転がり落ちた手帳は雪の上で、女性の肖像を開いてとまる。拾おうと伸ばした指先。血濡れの手が触れた瞬間、その絵は白紙に。]…ぁ………。[痛いかと問われた声はほぼ同時。痛みを自覚すると同時に視界が傾いで。そこから先は朦朧として不確か。次に目が醒めた頃には、薬の染みる痛みに、情けない声で呻いているだろう。]