[小さな舌が無精ひげの生えた頬を舐める感触がした。 慰めてくれたらしい子犬の頭を少々乱暴に撫でる。] ………どちらにしろ、確かめるのが先だな。 大丈夫だ。もしそうでも…ちゃんと元に戻してやる。[半ば己に言い聞かせる様に呟き、カルロスに頷く。] 遠目だしはっきり見た訳でもない。 ただなにか…違和感を感じた。 ………さっき見た時は確かに薄金の羽根だったがな。[詳しくは外でと目で告げて、扉の内へと入る。 扉の側で疾風を宥めつつ、カルロスを待った。]