─湖畔─
[ティティエンの言葉はどこ吹く風。と言うよりは、術完成のために集中していたために耳に入らない]
もう、ちっと…!?
[あと少しで完成すると言うところで、宙に固定されていた3枚の符が炎を上げ燃え尽きる。そして、バチンと言う音と共に次元は閉じられ、途中まで呼び出されていた自分の雷が刹那、身体を走った]
……!!
[術の失敗による反動。更にはライヒアルトが放つ雷光の激流が迫る。筆で書いた「震」の文字だけでは意味を為さず、雷光を防ぐにも至らない。咄嗟に避けようと身を翻したが、先の雷のダメージもあって避け切れず。雷光は左半身を駆け抜けた]
……! っつぁ…!!
[バチバチッと雷が弾ける音がする。足から力が抜け、その場にかくんと膝をついた]