[それから程なくライヒアルトに付き添われてフォルカーが帰ってきたのをみれば、良かったと表情が少し安堵に変わって。
けれど、自衛団長の身体をフォルカーが見つけたと聞くと、青ざめてフォルカーを見つめた。
何も言えることなどはなかったから、ただ案じることしかできなかったが。
そうしているうち、人が増えてきて。
けれど自分から話に加わっていくことはしなかった。
>>123ヘルムートが何かに躓いたらしく、転んだ音に驚いてそちらを見たものの薬師が手を差しのべるのが見えて声をかけるのは控えた。
>>133外から戻ってきた学者の声に、宿の中にぐるりと視線を向ける。
エルザやクロエ達を見て、彼女たちも自分の視線に気付いたなら頭を下げた。
幼馴染はもういたか、いるならばほっとしたように表情が少し和らぐがいないなら不安そうに玄関の方へと視線を向けた。]