―集会場廊下―
じゃあ、アズマ。よろしく。
呼びにくかったらこっちも呼び捨てでいいから。
[本人の言葉だから、呼び捨てにするのはためらわなかった。
それから、確かになぁ、と笑って]
俺もまだ、どっかここが現実じゃないみたいに思ってるよ。
最初は幻覚かと思ったけどなぁ。正直、リアルじゃなさすぎだろ。
大丈夫、帰れるさ。それまでの辛抱だ。
[視線に気付けば笑みを向けて、安心させるようにそんな言葉を]
だから、その方法を探さなきゃな。
夢だってんなら寝ればいいかもしれないけど、――…今夜寝たら、目覚めるかもしれないし。