「『人狼』を殺さなければ更なる犠牲が出る。 ……そのためになすべき事をなす」[どこかで予想していた言葉は、温かいはずの談話室に冷たく響くように思えた。ここに人狼が居る、という事は。殺さなければ、という事は。考えるまでもなく結びつく要素に、言葉が失せる。本気なのか、と団長を見やる天鵞絨に映るのは、揺らぎの見えぬ、険しい表情だった。**]