[そしてはじめる鹿肉料理。
手分けしたほうが早いけれど、覚えたいというキリルのために同じことを一緒に行っている。
肉の下ごしらえの仕方から、調味料のことだとか。
鹿の脛肉はまずは茹でて灰汁をとってからとろとろになるまで煮込むから、明日のための料理だとか、手を動かす合間にちょっとしたマメ知識もぽろぽろとしゃべる]
べつにそんなに難しく考えなくても。
ちょっとぐらいかたちが悪くたって味見を忘れなかったら酷い料理なんてそうそう出来ないって。
[キリルだってまったく料理ができないわけじゃないだろう。
ただ、妙に自信がないようだから、その自信の元となる程度の料理を一緒に作ろうというのが主な目的だった]