[やがて、収束する音に一つ息を吐き、ゆるりと顔を上げる。一礼するオトフリートに対し、心からの拍手を向けた]……良い音だった。最初に聞いた演奏会の時の音より、俺はオトフリートの音の方が好きだな。[事の発端となったものであるために忌避する部分もあるが、純粋に音だけ比較してもオトフリートの音の方が好ましく聞こえる。奏でる音に彼の想いが籠もっているからなのかもしれない*]