― 翌朝 / 宿屋 ―[まず宿屋の主人を厨房へと下がらせ。人数が集まるまでは呼んだ理由は説明せず。揃ったのを確認してからゆっくりと口を開いた]集まってもらったのは他でもない。この村に未曾有の危機が迫っているからだ。[じっと11人の顔を見回してから言葉を続ける]人狼という存在のことは子供達でも聞いたことがあろう。御伽噺の存在……ではないのだ。あれは。牙と爪を持ち、人を食らう存在。それは現実に存在する。