[緩やかな足取りでフィグネリアの方に進む頃、浮かべている表情は満面の笑顔だった。足元に緋に染まったベルナルトが居る状況で、"彼"は幸せそうに、笑った]もう、諦めた方が良い。"俺"と、ヴィレムが――…人狼だ。[フィグネリアの知らぬ名を紡ぎながら、"彼"はヴィクトールへと視線を向けた]だから、きっともう、この状況は覆らない。