― 何時かの白の景色(>>20) ―[点々と続く蒼い足跡が消えてゆく。](寒い。な。)[空からの贈り物は身を凍えさせる。天候に未だ詳しくもなく土地勘のない場所の旅。冬の旅の仕方を間違え、吹雪に見舞われの立ち往生。][死という言葉すら頭に浮かばず、意識は茫洋とした温く緩慢な死の眠りの中に閉ざされかけていた。][その頬を、べろりと熱いものが舐めた。]