―2階・6の部屋―
[部屋に戻ってくると、ノーラから離れないようにして歩く。杖を渡されて、戻って来る慣れた感触。
ピューリトゥーイのことを言われると少し考えてから口にした]
×3ってあったから、3人いるのよね。
誰なのかな。
でも、薬に犯されてるだけで、その人は悪くないんでしょう?
その薬って、中和剤とか、ないのかな。
エーリッヒさんを誰がやったのか知らない。
でも、誰が手にかけたにしても、もう、エーリッヒさんは戻ってこないから。
[アーベルへみなの居場所を問う声。ハインリヒの名前を聞くと、一度だけ目を瞬かせた。少し、震えたのは肩。
一緒に行くかと聞かれると、何もなかったように頷いた]