……そう、ねぇ。あなたにとっては、いつもと変わらないのかも知れない。[トビーの言葉に、小さく息を吐く]でもね。人というのは、みんな、どこか違うものなのよ。誰かの当たり前は、誰かのびっくり。そういうもの。……全く同じ見方をするのは、難しいものなのよねぇ。[投げかけたのはこんな言葉。ヘンリエッタが立ち上がると、ひとつ、瞬いて]では、お願いしますわ。[手伝わせるのに抵抗はあるが、一人にするよりは、と笑って頷いた。それに、動いていた方が多少なりとも気が紛れるのも、事実]