― 大広間 ―
[サーシャ>>189の言葉に、未だ雨に打たれる暗い窓にちらと視線を向けてから、頷いた。
今が夕飯の時刻だと知っていて食事を頼んだ訳ではなかったが、それは敢えて言わないでおいた。
そんなメーフィエは、非常食を落としたとサーシャがメイドに告げたのに瞬きはしたが。
頭の中で幾らか想像はすれど、自ずから彼の素性を問うたりはしなかった。]
美味しい夕飯、用意して頂けると思います。
紅茶も、今まで飲んだことのある中で一番美味しいですし。
その、お茶のことは詳しくはないけど――みんなの顔を見ていたら、やっぱり良いお茶なんだって判るから。
[ロングテーブル奥の扉に向かうメイドを見送ってから、そんなことを口にした。]