[笑う声に、ほんの少しむっとしたよな色が天鵞絨に過ぎるが、それは一瞬の事]
大体、交渉だの支配だの、回りくどいのは、俺の性に合わんからな。
[そんなんだから、すぐに喧嘩の売買になるんだろう、というのは置いといて。
下がるナターリエとの距離を肩越しに確かめた後、先ほど用意したカードを取り出し]
……猛る火炎は、集いて貫きの一閃とならん……火炎槍!
[ノームに向け投げつけたのは、炎のルーンを描いたカード。
砕けたカードは炎の槍を生み出してノームへと襲い掛かるものの。
精霊は、見た目よりも機敏に、その一撃を避けながら、石礫──ストーンブラストを放ってきた]