─ 二階 物置 ─……え……っと。[何故か、言葉に困った。音を紡ぐのに夢中になっていて、他には全く意識がいっていなかったから、そこに人がいるのが意外すぎて。その様子は、初めて音色を聴かれた時、上げられた感嘆の声に手を止めて、目を丸くしていた少年の姿と容易に重なるか]……どうか、したのか、そんな所に突っ立って。[それでもどうにか、言葉を探し当て。投げかけたのは、こんな問いかけだった]