―2F 6の部屋/少し前―[水差しを持って戻る。紙コップで、水を配る]水、遅くなったけれど。飲みなさい。[ノーラに差し出すときはそんな事を謂った。衣裳部屋での件を思い出したのだろう。ハインリヒの咳はどうだったか。じ、っと見て]酷くなってるじゃないの。……嗽なり、潤すなりしなさいな。[何故だか辛そうな顔をしてコップを渡す。声のかれたようだったゲルダを探す。見回して、誰かに行き先を聞けば3階へ向かって]