怪我するくらいで、多分、丁度いいですよ!
[軽い口調で言いながら、翡翠色の光──魔力に意識を向ける]
……我が親愛なる友、風の乙女!
その力、軽やかなる風の加護を我がもとに!
[蹴り出された衝撃波、それを見てとっさに唱えた呪に応じて吹き抜けた風が少年の身をふわりと包む。
風を纏う加速の術、それを生かした横っ飛びで衝撃波の直撃をかわしつつ]
我が友、地の子らよ。
……ちょっと、遊んでおいで!
[途中からがらりと口調を変えて紡いだ呪、それに応じて地面からぽこり、と少年の腰ほどの背丈の小人が現れる。
その手にあるのは一抱え程の岩塊。
それは全く遠慮なく、駆けてくる若者へ向けて放り投げられた。*]