―― 衣装部屋 ――[右に、振れる足取り。 階段の途中で、小さな舌打ちが漏れた]あ。[目的地に着くと、自分が手を伸ばしたと同時に開く扉。 出てくると言うことは、とりあえず無事なのだろうと息をつく]すみません、ミスター、……えと、ミスター。[ぺこりと会釈して、すれ違いに部屋へと入る。 カルメンの姿が見えると、ゆっくり笑いかけた。 彼女に視線を反らされた事は、気がつくことが出来なかった]