ん?…あぁ、いや。
フォルカーが謝ることはないぞ。
悪いことをしたわけではないのだから。
[>>166フォルカーから頭を下げられると、頭を振って気にするなと言うように彼の頭を撫でた。
運ばれてきたお茶を受け取り、ありがとうと礼を言って口をつける。
幼馴染の持っている本に出てくる少女の衣装にはレースやフリルがやけに多くて。
彫刻にするには非常に繊細さが求められるデザインを勉強しているのだろうと思っていた。
多分幼馴染以外で自分の思考を読める者がいたら即否定が入ったろうが、残念ながらそんな人はいなかっただろう。
だから、自分の仕事に興味があるらしいフォルカーにも良い勉強になるかもしれないと。
>>167幼馴染が彼に今イレーネから受け取った本を勧めるのには、口をはさむことはしなかった。
>>178曖昧な笑顔を浮かべて離れるフォルカーには、きょと、と首を傾げたが。
>>185宿に入ってきた人物が学者の名を呼んだのでそちらを見て。]