― 大広間 ―
[こんな森の奥なのに、こんなに大きな屋敷がある事だとか。
こんな森の奥なのに、随分と沢山のお客さんがいる事だとか。
そこにはっきりとした違和感を感じる程の常識というものを、ボクは持ち合わせていなかった。
雨が止んでここを出るまでボクの素性がバレないように、それだけ気をつけていれば大丈夫なのだと、その他の事について気を回す余裕が無かった、というのもあるが]
あ。美味しそう。
[無表情なメイドだけはちょっと怖かったけれど、メーフィエさんに勧められるまま>>208受け取った食事もすごく温かい。
他の皆を少しずつ蝕み始めている不安の存在なんて知らず、ボクは幸せだった**]