―夜の広場/上空―
どこに行っちゃったのかなー……
あ、人だ。すみませーん、この辺にうちのタローさん落ちて来ませんでし…… え、え、何!?
[迫りくる円盤に目を瞬き。
慌てて首を逸らしたが少し遅く、髪が数本ぱらぱらと舞った]
あっぶないなぁ。
もー、何ですかいきなりー。
[頬を膨らます主人を諫める筈の使い魔は、少し離れた場所で伸びている]
困ったなー、あの様子じゃ話聞いてくれそうにないや。
しょーがない。
えーと、“かの者の動きを止めよ”
[箒のような柄の先に下がるのはランプ。
中で赤々と燃え盛っていた火の一部が火の粉となり、地面へと降り注いだ]