─ 元宿屋・広間 ─[成果を楽しみにと>>184告げる主に笑みを向ける。]そいつぁ有り難いね。お嬢にゃ聞かせ甲斐があるからネェ。昔みたく、寝物語に長い話を聞かせられないのは残念だけど。[目の前の主人は語り相手としては文句のない相手だった。小説家としての、彼女の想像力の糧にもなっているだろうか。昔はもっと病弱だったブリジットの話し相手として、よく部屋へと呼ばれたものだった。ブリジットが相応の年頃になると、数えるほどとなってしまったが。厳格な髭執事を思えば、禁止されなかったのが不思議な位だった。]