『人狼』?
[話に上がったのは御伽噺では御馴染の名前。
遺体を見たわけでなく、詳細も結局あまり聞けていない娘は半信半疑といった態で。
それでも殺しあえと言う声>>194が聞こえた時、僅かに震えたのは誰かに気取られたか。
一通り話が終わった頃に、ようやく出せた声は]
人狼でも何でも……シスターが殺されたってんならさ。
そんなの、余所のヤツの仕業に決まってんじゃない。
[“余所のヤツ”とひとくくりのような発言をしてはいるが、言いながら娘が睨むのは主に男性の余所者。
殊に一番強い視線は、嫌われ者の行商人へと向いていた**]