─ 三階・展望室 ─
少なくとも、余程の好事家であることは間違いなさそうですね。
[客室一つにとっても行き届いている設備に、一階にあるらしい室内庭園やこの展望室を備えた屋敷。
ここが避暑地や観光地なら解らないでもないが、こんな森の中には不相応に思う。
無駄に金を持て余しているか、余程の厭世家か。
どちらにしても変わり者ではあるだろうと下した評は恐らく青年も同じだろう。
きっと、この屋敷の主人についての情報が事前に無かったことに不審が増しているのも]
…そうですね。
大浴場はともかく、室内庭園は見ておきたいかな。
あぁ、それと。
私が来た時に伺った、後の御二人にもまだお会いできていないので。
どんな方なのかお教えいただけますか?
[今は足りない情報を埋めるべきと判じ、案内を頼んだ後問いかけた。
答えは移動しながら聞くことになるだろう**]