なぁ、若造。
さっきここに来てた雑貨屋の看板娘。
あいつ、今、親父っさんがいなくて一人なんだよ。
俺はどうせここから自力で出られやしねぇんだからさ。
あいつ、見てきてやってくれねぇか?
今夜も宿に泊ってくれてりゃいいが、根つめて、一人きりで雑貨屋の仕事してたりとかしたら、危険だろ?
頼むわ。俺はここで大人しくしてっからさ、な!
〔団長のお許しがないと勝手なことは出来ない、と言いつつ、親父の守りよか娘の守りの方が楽しいのは明白な事実のため、確認してくるから大人しくしてろよ、と言い残し、駆けていった〕
…若い…つーか、青いな。単純過ぎて。
〔その背中を呆れて見送る〕