[手は目的を達する事なく、空振りに終わる]―――オレだって、護らなきゃいけないモノがあるんだっ![先程の相手を真似るように、身を屈め、引き戻した左腕を振われる刃に向けて翳す。訪れるであろう痛みに歯を食いしばりながら、遅れて取り出した鋏を、切っ先を相手の腹部目掛けて繰り出した]