─ 第二別館・演習場 >>213 ─
ま、特に影輝の符術はややこしさではトップクラスだしな。
[やり難い、との言葉を拾えば、く、と楽しげな笑みが漏れる。
タイミングをはかる様子に、こちらも距離を測りつつ、白のカードに闇のルーンを描きつけた]
我が身に宿りし月闇の静寂。その強大なる力、刃と変えて我が手に生み出せ……闇夜刃!
[描きつけたルーンと複写した『覇王』と『誕生』、重ね合わせたそれを上へと投げ上げる。
呪に応じて生じたのは黒き光、それは掲げた左手に収まり、漆黒の刃となった]
斬り合いは本職じゃあねぇんだが……行くぜっ!
[口調だけは軽い宣の後、地を蹴り駆けだす。
間合いはあちらの方が遙かに広いのは承知の上。故に容易く懐に飛び込めるとは思っていない。
向こうの間合い、ぎりぎりまで駆けた所で唐突に左方向へと飛び、着地と同時に、火のルーンを描いたカードを一つ、投げる]
猛る火炎、集い弾けて火の花散らせ……焔花!
[紡がれる呪と共に、弾けるのは小さな花を思わせる紅い火球]