─住宅街・アヤメの家─
あ、本当。これ買うと結構高いんですよ?
味の違いとか、良く解らないけど…香りが良いって聞いたことがあって。
[アヤメの負担にならぬよう、出来る限り普段通りに振舞って。
二人で紅茶を準備し、パトラッシュとレッグの元に戻って。
各々の手元に紅茶が渡って少しして、パトラッシュから出てきた言葉に。]
………嘘じゃ、ないんですよね。
[上司に電話をした際に、マニュアルには軽く目を通していた。
そこには確かに非常事態時の対処についても書かれてはいたが、あの時は誤作動だろうからと、大して気に留めていなかった。
けれど。現状では、その事実が重くのしかかって。]