─ 訓練所 ─
[追撃の間を少しでも削げればと放った蹴り、
巻き込んだ土の破片が多少なりと力になるかと思ったが
やはり目くらましにはならず、少々の傷を負わせたくらいで
己の左足は確りと両の手で受け止められた。
かつての生徒の成長と、同僚であることの頼もしさに
知らず口端を上げながら横に流されるまま
即座に左手を身体に近く引き寄せながら身体を半回転させ、
一瞬上陰に背を向けるもそこで止まらず]
覆土。
[先と同じく硬土を、今度はハルバードの刃を覆う形に纏わせ
右足を軸にもう半回転して正面に戻ると同時、
自身に向かい飛んでくる雷撃にまっすぐハルバードを振り下ろし、
表面から微か崩れた硬土と共に雷が大気に散るを見ながら、再度唇を開き]