ねーさんは、バカ兄貴の面倒みるのが忙しいんだよっ![などと言いつつ。投げ上げられる刺繍糸を目で追う。それが解け、地で動く様を視界の隅で追いつつ、『風雷棒』に意識を凝らす]《地脈気脈、竜脈に繋がりしあまねく力の流れ。 運べ、我が『領域』たる、属の力……!》[早口に、紡ぐ言語は竜族のそれ。風が渦を巻き、それはロッドへと集約する。銀が、鮮やかな常盤緑の煌めきをまとった]……いっくぜい![宣の後、四肢に力が込められ、そして]