─ 黒珊瑚亭・食堂 ─[無理に引き出すのではなく、待つ姿勢で呼びかける声。>>230それに、こく、と頷いて、こどもはもう一歩を踏み出す]……〜〜〜っ![荊が絡む。痛みが走る。それでも、こどもは歩みを止めない。ずるり、と荊が揺れる。こどもが一歩踏み出すごと、それはするりと解けて]……出れ、た。[ふにゃり、とした泣き笑いの表情で紅玉を見上げた時には、一本を残してほどけていた。ただ、一輪花の咲く一枝だけは。解ける事無くその身に絡みついていたけれど。*]