[ニキータの問い>>230に、一瞬ぽかんとした顔をしてから、急に背筋に力が入る。
伸ばすにも、張り過ぎなくらいに。]
すっ…
[大きな声を出しかけて、ぽん、と真っ赤になった顔を俯かせて。こそこそと、ニキータにのみ聞こえるように。]
すす、す、好き、とか、あの、わ、私…
[恋愛に憧れはあれど、シルキーは所詮は一介のメイドであり。本の中の物語だった]
そそ、そ、そんな、わたし、は、初めて会った御方ですのに…
[じゃあ、どうしてこんなにも動揺しているのか。自問自答を繰り返しながら]
す、す、好きかも、しれ、ません…
[如何分類すればよいのかわからない、心情。
きっと、何度も会って同じように声をかけられれば、間違いなくそうなっていると、言えるだろうが。
それでも、『まだ』最初の一回目なのだ。はっきりと断定することは、できなかった。]