─ 宿屋 ─
[自衛団長が立ち去っても追うようなことはしなかった。
相談すべきことなど無かったために。
詰所へ向かう人が居るならそのまま見送ることとなる]
……何で僕達だけ、なんだろうね。
[村全体ではなく、人数を絞った状態でなされた説明。
誰に言うでもなく呟いて、虚ろな瞳を瞼で覆った。
一人を選び出すまでは普段通りで良いと言っていたか。
何も情報も無く決めろと言われても、決めかねるのは必死]
…どうすれば、良いのかなぁ───。
[呟きながら、頭では昨日リズに言われたこと>>225を思い出した。
沈んだ空気を明るい話題で塗り替える。
けれど、僕の仕事でそれが出来る状況にはどう考えても見えなかった]